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大切な家族とお話してますか?

最期の時はどうすごしたいか。希望をお持ちでしょうか?

そのためには家族と「もしものときどうするか」を話して置くことが大切になります。

そのことをACP(Advance Care Planning)と呼ばれたりします。

みなさんは家族と最期の時のお話をしていますか?治療方針について話していますか?

ヨーロッパやオーストラリア、アメリカではほとんど居ないのに日本人にたくさん居る人はどんな人でしょう。
この流れでこの質問です。どんな人を思い浮かべますか?

答えは「胃瘻を作って寝たきりで過ごす人」です。
胃瘻とは胃に穴を開けて直接食べ物を流し込む栄養補給方法です。

先進国各国では口から食べられなくなった人へ無理やり胃瘻を作って生きさせることは虐待だと捉えられています。

こう聴くと「自分もそう思う」という人は居るのではないでしょうか。特に無理やりというところが引っかかりますよね。

では、日本ではどうして胃瘻寝たきり高齢者が増えるかというと、このような流れで増えていきます。

まず、高齢になってくると胃瘻を作ってまで長生きしたいという人は減ってきます。これは日本でも一緒です。

次に2つの道に別れます。
本人の意志が家族に伝わっている場合と家族と話し合いができてなかった場合です。

家族と話し合いができてなかった場合、本人の意思表明が出来ない時はほぼ胃瘻が作られます。
医師から「このままだと餓死します。」と言われたら作る方がほとんどだからです。

では、本人の意志が家族に伝わっている場合はどうでしょうか。
医師からこのように説明された時に本人が意思表明出来ない場合さらに2つに別れます。

パターン①
医師「口から食べるのが難しくなりました。胃瘻を作らないと餓死します。どうしますか?」
家族「本人の意志が胃瘻を作らないということなのでこのままで大丈夫です」
医師「胃瘻を作ればまだ5年は生きられると思いますがそれで大丈夫でしょうか」
家族「やっぱり作ってください」

パターン②
医師「口から食べるのが難しくなりました。胃瘻を作らないと餓死します。どうしますか?」
家族「本人の意志が胃瘻を作らないということなのでこのままで大丈夫です」
親戚「胃瘻を作れるなら作る方が良いに決まっている。勝手に殺すな!」
家族「やっぱり作ってください」

パターン③
医師「口から食べるのが難しくなりました。胃瘻を作らないと餓死します。どうしますか?」
家族「本人の意志が胃瘻を作らないということなのでこのままで大丈夫です」
医師「胃瘻を作ればまだ5年は生きられると思いますがそれで大丈夫でしょうか」
家族「本人の意志なので作らなくて大丈夫です。」

①〜③どのパターンが多いと思いますか?
①、②が本当に多いのです。③は本当に少ない。

これにより胃瘻を作ってまで長生きしたいという人は少ないのに胃瘻で寝たきり高齢者が施設にたくさん居るという現状になるのです。

あなたはどんな最期を迎えたいですか?

胃瘻を作ってでも長生きしたいですか?
長生きが大切だと感じるならそれも大切なことだと思います。大事な意思表明です。

それとも長生きを求めていないでしょうか?胃瘻は作りたくないでしょうか?
そうであれば真剣に家族や親戚に話しておく必要があります。真剣に伝えないと意志が変えられてしまいます。

家族や親戚にその意志を是非表明し、ACPを行っておいてください。
人間いつかは必ず亡くなります。病気や障がいは急に訪れるものです。
一度きりの人生後悔のない最期を送っていただければ幸いです。